岡山タナゴ釣り紀行・夏 ~小田川水系水路群、婚姻色編~
もはや誰も望まず、誰も観てすらいない、この夏の釣り紀行文もこれで終わりだ。
本来ならば九州遠征の記事だったろう。しかし、このコロナ禍で遠征は断念。
誰も興味がない毎度お馴染みの岡山県下の河川や水路の記事を更新し続けた。
完全に自己満足の世界。少し馬鹿じゃないとできない作業だ。
さて、ラストの記事は小田川水系。前回、若魚が多く婚姻色に出会えてなかった。
きっと婚姻色をまとったカネヒラがどこかの水路にいるはずだ。
そう考えて矢掛方面に。水路を探索する。意外とすぐに発見してしまった。運が良い。
魚影がある。平べったい魚が追いかけっこをしている。黄身練りをそこに落とす。
さっそくデカいカネヒラがあがってきた。おそらく年を越した成魚。デカヒラだ。
以降、デカヒラが連続で釣れてくる。ちなみにメスも成魚ばかり。
ヤリタナゴも釣れる。小田川水系ならではの綺麗なヤリタナゴが多い。
ほぼ入れ食い状態でカネヒラ、ヤリタナゴ、アブラボテが釣れた。
カネヒラのオスはほぼ全て年を越した成魚だと思われる。大きくて婚姻色も濃い。
この水路を「デカヒラ水路」と名付けよう。また近いうちに訪れたい。
私の昔のホームグラウンド小田川水系。死んだ水路も多いが生きてる水路も健在だ。
例の豪雨災害後に地元の釣り人たちが「魚はみな下流に流されたよ」と言っていた。
おそらくは大部分がそうだったろう。でも流されずに命を繋いだ魚たちもいた。
それらのおかげで今の、この名もなき釣り人の歓喜の時がある。
この大自然の底力に感謝しようじゃないか。