岡山タナゴ釣り紀行・夏 ~旭川水系、西川用水と祇園用水~
岡山県の中央部を流れる旭川には東西二つの大きな用水路が存在する。
東側の田園地帯を流れる祇園用水は岡山県下で最も有名なタナゴ釣りのスポットだ。
一方、西側の岡山市中心部を流れる西川用水は市街地すぎて竿をだす人はいない。
しかしながら、両水路共にタナゴが豊富に生息している。
まずは西川用水で竿をだしてみる。岡山駅から徒歩3分くらいの場所だ。
ヤリタナゴが入れ食い状態で釣れてくる。春とは違って大人の個体ばかりだ。
アブラボテも当然のように釣れる。カネヒラ狙いだったのだが、この場所では出会えず。
僅か30分ほどの短時間勝負だったのだが、岡山県のポテンシャルを見せつけられた。
お次は東側の祇園用水に場所を移動する。釣れないのはわかっている。
夏はずっと増水していて釣りにはならないだろう。これはあくまでも調査釣行だ。
意外と釣れてしまった。通常、一時間ほど釣ってこれだとかなり渋い印象だ。
がしかし、外道は50匹以上釣り上げた。完全な入れ食い状態。ほぼ毎回瞬殺だった。
モツゴ、ハヤ、カワムツ、オイカワなどが餌を沈めた3秒後には喰らい付いてくる。
釣り好きな人だったら堪らないひととき。タナゴ好きには我慢のひとときだ。
釣り上げた外道を即座にリリースしたいため、秘儀「外道返し」を駆使する。
秘儀「外道返し」とは、外道を釣り上げたらそのまま針の根っこ部分を掴み、
適度な力で水路に向かって腕を振る。これだけ。魚を手で触る必要がない。
針から外れた外道は美しい放物線を描き水路の中へと戻っていく。
宙を舞う外道が、気のせいか「黄身練り美味しかったよ」と言っているように見えた。