岡山タナゴ釣り紀行・夏 ~小田川水系水路群~
小田川は高梁川の最大支流。厳密には高梁川水系の一部なのだが、小田川水系と表記する。
全国的に暴れ川として有名になってしまったが、本来はかなりの清流だ。
中流域では毎年数十万匹の天然の蛍が乱舞する。元々はタナゴも豊富に生息していた。
現在は護岸工事の影響などもあり、タナゴの生息場所がめっきり減ってしまった。
死んだ支流や水路も多い。そんな中でまだ生きている水路の調査。
ごくごく普通の用水路。ここはまだ今年も生きている。多くのタナゴが遡上していた。
カネヒラとヤリタナゴが多く釣れる。若魚中心の水路だ。小型、中型サイズが多い。
アブラボテとタイリクバラタナゴも釣れてくる。いずれも小さめの個体だ。
もう少し成長を待ってから釣りに来るべきだろう。場所を移動する。
こちらの水路はアブラボテが多い。カネヒラとヤリタナゴも釣れる。
先ほどの水路よりは成長したものが多い。
今年も小田川水系の無事を確認できた。ピンクのひらひらが乱舞する頃また来よう。
私がタナゴに目覚め、ガサガサを始めた頃。もう20年以上前になるが。
その頃の小田川水系は半端なかった。岡山県下の在来タナゴ全種が嘘みたいに採れた。
網ひと掬いでスイゲンゼニタナゴが10匹ほど採れた。いい思い出だ。
シロヒレタビラも簡単に網に入ってきた。今はもうシロヒレの姿は見かけない。
地元の人の話だと県外からの業者さんが根こそぎ持っていったんだそうな。
人気の魚種だから仕方ないのかもしれないが、やはり残念だ。
あの頃の小田川が戻ってくるといいなあ。と、小さな夢を語りながら筆を置きたい。