シロヒレタビラとカネヒラ、美の饗宴
美しいカネヒラに会いに行く。総社市内の水路。名人と出会った、通称「名人水路」。
名人が「カネヒラなら、ここの水路のカネヒラが一番綺麗じゃ」とおっしゃっていた。
私も名人のこの意見に同意する。ゴマが全くついてなく中型の個体が多く美しい。
今年は名人はもう婚姻色をまとったカネヒラに出会ったのだろうか?
そんなことを考えながら竿をだす。まずはシロヒレタビラ狙いで深めに。
狙いどうりシロヒレタビラが釣れてくる。婚姻色が薄れかけているものの美しい。
この水系のメインであるヤリタナゴの「足守レッド」にはお目にかかれなかった。
シロヒレタビラを楽しんだのでお次はカネヒラ狙い。かなりタナを浅めにとる。
水草の上をすべらすように黄身練りを流す。
すると強烈な引き。大きな大人のカネヒラが釣れ上がった。かなりの大きさ。
この名人水路のカネヒラたちは成長がかなり早いようだ。栄養豊富なのだろう。
新子でも中型サイズのシロヒレタビラと変わらない大きさ。
綺麗な婚姻色がくっきりとでた早熟の新子まで釣れてくる。
これが名人も惚れた美しさ。
おそらく2年もののシロヒレタビラと新子のカネヒラの婚姻色の饗宴。
実はこの饗宴が難しい。時期的に梅雨明け前後のわずかな期間だけの奇跡だ。
通常、カネヒラの新子が色づく頃にはシロヒレタビラは姿を消してしまう。
そんなひとときの奇跡を堪能。全体的にもなかなかの釣果だった。
家路につく。車中でかかっているFMから何度か聴いたことがある曲が流れる。
「麦わらの帽子の君が 盗んだメダロットに似てる あれは空が~」
昨年流行った曲だ。さすがにおっさんでも知っていた。ぱくみょんのメダロットだ。
麦わらの帽子か。梅雨空とはいえ時たま陽が差したらとてつもなく暑い。
今年の夏は麦わら帽子をかぶって釣りをしようか。
麦わら帽子の釣り師は周りから見ると上手そうに見えるだろうな。
私が名人と間違えられる日も近いかもしれない。