岡山タナゴ釣り紀行・春 ~吉井川、婚姻色編~
これで春のタナゴ釣り紀行は最後の記事となる。
誰にも望まれていないこのシリーズも、次は夏までおあずけとなるわけだ。
この春は様々な水系でとびきりの婚姻色に出会ってきた。
岡山での春の婚姻色の代表格は勿論シロヒレタビラだろう。
水面から上がってきた瞬間のターコイズブルーが堪らない。
そんなシロヒレタビラの婚姻色で一つ心残りがあった。
それは三大河川の一つ吉井川だ。前回メスしか釣れずに少し悔いが残った。
今回は失敗は許されない。5月最後の週末、背水の陣で臨む。
竿をだすとさっそく釣れてくるのはアブラボテだ。エサは黄身練り。
アブラボテを10匹ほど捌いたところで意表をついてエサをグルテンに変えてみる。
高梁川本流で釣るときによくやってた手法。グルテンをやや大きめにつける。
これでアブラボテが少し躊躇する。そして本流産の大きめの個体のシロヒレが飛びつく。
本流でのグルテン活用法。通称「ホングル」だ。
これがハマる。いきなりギュンギュンギュンという引き込み。彼だ。
シロヒレタビラのオスが釣れ上がった。大きめの個体。美しい婚姻色だ。
以降、連続でシロヒレタビラが釣れ続けた。本流産なので全て大きめの個体。
お目当ての婚姻色に出会えてほっと胸をなでおろす。
最後におまけの婚姻色があがってきた。真っ赤な物体。
一瞬、間違って梅干しを釣り上げたのかと思った。真紅のタイリクバラタナゴだ。
水槽内では絶対に出ない赤。美しい。すぐに色が抜けてしまうので急いで撮影。
実は釣れて一番嬉しかったのはこの真紅の薔薇だった。
岡山の春は婚姻色の春。また来年。