笹ヶ瀬川と足守川でタナゴ釣り
雲一つない晴天だった。西日本一の晴れ男のためにあるような青空が広がる。
こうなっては自粛なんてしてはいられない。タナゴの婚姻色に会いに行こう。
バイクで青空の下を快走。どうせなら普段あまり行かない笹ヶ瀬川に行ってみよう。
笹ヶ瀬川まで来たならあと少し走れば旭川があるというのに、あえて笹ヶ瀬川へ。
約一年ぶりの笹ヶ瀬川本流だ。やや水は汚いが水量少なめで釣りやすそうだ。
笹ヶ瀬川はバス釣りで有名。今日も多くのバサーがルアーを飛ばしていた。
ルアーが当たらないようにバサーからは離れて竿をだす。
意外にもすぐにアタリはあった。適当に合わせていたらヤリタナゴが釣れてくる。
やや小さめの個体が多いようなので、針を極たなごに変更。さらに適当に合わせる。
たまに大きめの個体のヤリタナゴも釣れてくる。綺麗なオスだ。
私は極たなごの針を使用した釣りが苦手だ。ぽろぽろと外れて逃げられる。
アタリは頻繁にあるのだが、いかんせんたまにしか釣り上げられないのでストレスが溜まる。
名人ならばこれを百発百中で釣り上げるのだろうが、私はせいぜい七発一中くらいだ。
イライラするのでここらで終了。文句を言ってた割には20匹以上は釣れた。
一匹だけ偶然引っかかったバラタナゴが釣れた。小さい。豆バラというやつだ。
笹ヶ瀬川にはヤリタナゴが多いことが判った。上手な人ならバラタナゴも釣れるようだ。
場所を移動する。さて。東に走れば旭川がある。でもバイクは風を切って西に戻る。
足守川本流に行ってみよう。実は笹ヶ瀬川と足守川は姉妹川だ。下流で合流する。
姉妹川ならばこちらもヤリタナゴが多かろう。
足守川の本流、そこに水路からの流れ込みがあった。良さそうな雰囲気。釣ってみる。
魚影は少し確認できるものの最初は反応がなかった。しばし我慢の時。
やっとアタリがある。ウキを引き込む。ヤリタナゴが釣れてくる。大人のオス。
やはり居ましたか。ヤリタナゴ。大人の個体ならばと、針を伝家の宝刀「新半月」に変更。
いいんでしょうか?私に新半月を与えたらもう手が付けられませんよ。
私はタナゴ釣り師のあいだでは「新半月の悪魔」と呼ばれている。
当然のごとくヤリタナゴが我先にと釣れてくる。恐るべし新半月の悪魔。
綺麗な婚姻色旦那から、お腹でっぷりのご婦人まで、ヤリタナゴが釣れまくる。
極たなごでは七発一中だったのが、新半月ならば七発三中くらいになる。
凄いような、あまり凄くはないような。そんな春の午後のひと時。ヤリを満喫。
ヤリタナゴだらけなのだが、シロヒレタビラのメスが1匹だけ釣れた。
あと、シロヒレタビラのオスの婚姻色が見れたら竿を納めようと思い、さらに粘る。
やや日が傾いてからやっとのことで心地良い引き。シロヒレタビラが釣れてくる。
新半月の悪魔、これで大満足。竿を納める。
けっこう釣れた。シロヒレタビラのペア以外は全てヤリタナゴだった。
笹ヶ瀬川も足守川もヤリタナゴが多い。9割くらいはヤリタナゴだろうか。
倉敷の用水路とそれが流れ込む倉敷川水系も9割以上がヤリタナゴだ。
そしてそれらは全て児島湖を経由してつながっている。
岡山中西部のヤリタナゴの大繁栄はそうやって成り立っているのだ。
最後に残念なお知らせがある。ちなみに高梁川は9割がアブラボテだ。