タナゴ釣りとグルテンとアベノマスク
天気が良いのでタナゴ釣りに出掛けた。本当は昨日も釣りに行きたかったが断念した。
ある秘密兵器が届いたら行こうと思っていたのだが、残念ながら届かなかった。
それは噂の「アベノマスク」だ。どうやら岡山県などの地方都市は後回しらしい。
アベノマスクは届かないし、風も強いし、雨の直後だし、昨日は断念したわけだ。
アベノマスクは洗えば何度でも使えるらしい。釣りに行くとき付けておけば便利だ。
マスクがグルテンなどで汚れても川で洗えばそのまま使えるという高機能な製品だ。
さて本日。天気が良い。しかも夕方からは下り坂。急ぎタナゴ釣りに行きたい。
郵便ポストを覗く。アベノマスクは届いていない。困った。でもこれ以上は待てない。
泣く泣く出発することにした。
まずは高梁川を覗いてみる。しかし予想していたとおり濁って増水していた。
先週の大雨が大量の水と泥を運んできたらしく、一昨日の雨がそれに追い打ちをかけた。
釣りにならないレベルだったので断念。急ぎ総社方面に。足守川水系に行ってみる。
こちらもそこそこ濁っており水量も多めだった。
適当に水路を探索する。当然、魚影は見えない。当てずっぽうで竿をだしてみた。
濁った水流に適当にエサを流してみる。意外にもこれで正解だったようだ。
さっそく綺麗なオスのヤリタナゴが釣れてくる。
足守川水系のヤリタナゴは大きめの個体でも傷ついていない綺麗な個体が多い。
再びオスのヤリタナゴが釣れ上がる。どうやらこのポイントはオスの割合が高いようだ。
釣れてくるヤリタナゴのほとんどがオスだった。水面に上がって来る瞬間は真っ赤だ。
これぞ春のタナゴ釣りの醍醐味。至福の時を堪能する。
大部分はヤリタナゴがメインだったが、他にもアブラボテがたまに釣れた。
クククッと引く。竿を上げる。シロヒレタビラが釣れてくる。オスだ。
婚姻色が綺麗な中型サイズの個体だった。
濁った水面に上がってきたときのターコイズブルーが何とも言えない美しさ。
岡山の宝だ。県外から岡山に釣りに来る人のお目当ては大抵シロヒレタビラだ。
メスのシロヒレタビラも釣れてきた。お腹がほどよく膨らんでいる。
ここまでコンスタントにいろいろと釣れた。まだ少し時間はある。
しかし同じポイントに同じようにエサを流しているので喰い付きが悪くなってきた。
このようなことはよくある。グルテンに飽きたんでしょうな。
いわゆる「グルテン焼け」というやつ。専門用語だ。
グルテンに魚たちが慣れてしまって、そのポイントでアタリがなくなってしまう現象。
そういう時はこれだ。通称「グル虫」。グルテンを赤虫のような形状に練る。
それをいかにも赤虫かのように針に通す。これに騙されるやつがいる。
グル虫に騙されて喰い付いてきたお調子者が彼だ。
いかにも赤虫が好きそうな顔している。そんなヤリタナゴAさん(無職)のコメント。
「騙されました。きっと自分だけは大丈夫だって自信があったんですけど。残念です」
人間の叡智はタナゴよりは上だ。
そろそろ竿を納めないと雨に降られてしまうので終了。約一時間半。
まあまあ釣れた。婚姻色が多めだったので楽しめた。
急ぎバイクでその場を離れる。次第に雲行きが怪しくなってくる。
ポツリポツリとヘルメットに着く雨粒。こちら西日本一の晴れ男なんですけど。
不思議と止んでいく雨。無事に濡れずに我が家にたどり着けた。
西日本一の晴れ男は今年も健在だ。